ふしぎーく!

博物館のカエルが語る、民俗系よもやま話

人魂の話、3つ【秩父の怪談 9】

こんにちは、デンカです。

 

人魂と言えば「プラズマだ!」「いや、リンだ!」「ある種の虫に寄生したカビが……」と、昔からその正体の枚挙に暇がありません。

ですが、秩父市の大滝では、以下の説がかなり押されていました。

 

人魂の正体 in 秩父市大滝

 

【埼玉県秩父市大滝で、58歳のH男さんから聞いた話】

ヤマドリが夜飛ぶとき、どういうわけか火の玉のように光って見える。それを人魂と言った。

 

【埼玉県秩父市大滝で、70代の男性から聞いた話】

ヤマドリが夜、タカに追われると明るいものに向かって逃げる。白壁や窓にぶつかって死んでいるのをよく見た。こういうトリの飛んでいるさまが月明かりに照らされて火の玉のように見えるらしい。

 

 ※ちなみにヤマドリとは「山の中にいる鳥の総称」ではなく、鳥綱キジ目キジ科ヤマドリ属に分類される鳥類で、日本の固有種。オスは金属光沢のある赤褐色をしています。

 

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(著作権者: Stavennさん CC BY-SA 3.0 File:Stavenn Syrmaticus soemmerringii ijimae.jpg-Wikimedia)

 

写真からするとかなり赤っぽい色の鳥ですね。

あと、木が密集する山の斜面にいて、身の危険を感じると一直線に谷底に下りて行ってしまいます。その習性が人魂を思わせるんでしょうか?

でも、ヤマドリが住んでいない都市部で、この鳥を人魂の正体とするには無理があるような……。 

 

よく聞くパターンの話

 

ついでに怪談らしい人魂の話をひとつ。

 

【埼玉県秩父市大滝で、88歳のA子さんから聞いた話】

昔、役場のそばの駐在所に○○さんという人がいた。

ある夜、とつぜん訪ねてきたので何ごとかと思ったら、「人魂が飛んで、あなたの家の上で消えた」と言う。

その翌朝、親戚のおじさんが亡くなったという知らせが届いた。

 

虫の知らせというより、亡くなった本人からの知らせ、というやつですね。こういう話もわかりやすくて好きです。