ふしぎーく!

博物館のカエルが語る、民俗系よもやま話

にぎやかな山【秩父の怪談 12終】

こんにちは、デンカです。

 

秩父で集めた不思議な話、今回は楽しいものを2つしたいと思います。

奇妙なモノはいつでも自分の隣にいて、それが当たり前だった時代の話です。

 

不思議はいつもそばにいた 

 

【埼玉県秩父市大滝で、70代のT次さんに聞いた話】

ラジオがまだ珍しかったころの話なんだけど、それを持って畑に行って、草の中に置いた人がいたんだよ。

ところが、何も知らない通りすがりのおばあさんが、そばに転がっていた岩がしゃべりだしたと勘違いしてね。キツネが憑いたって騒いだことがあったらしい。

 

石にキツネが憑く、という発想が楽しい。たまたま天気予報とかやってたら、「おおっ、明日の天気も占うとは!」っておばあちゃん大興奮しそうです。

まぁ、当時はまだ珍しかった、要は高価だったラジオを外に持ってくの? という疑問と、初期のラジオってかなり大きかったよね? と首を捻りたくなるのも事実なんですが。

でも、素直に「キツネが憑いた!」と驚くおばあちゃんを想像するとかわいいなぁと思ってしまいます。

不思議なことは不思議なモノのせい。

現代だったら絶対ありえない解釈の仕方です。。

 

【埼玉県秩父市大滝で、Mさん(年齢不詳)に聞いた話】 

子どものころ、山小屋にひとりで泊まったら、夜になって動物たちが踊っているようなざわめきや、土を掘っているような音が一晩中聞こえてきてにぎやかだったよ。

でも、自分んちの山だから全然怖くなかった。今はその小屋はもうないかもしれないな。

 

『となりのトトロ』の一場面と、「このへんないきものは、まだ日本にいるのです。たぶん」というキャッチコピーを思いだすようなお話。

ぜひ踊りの仲間に入れてほしいのですが、その機会が私に回って来たことは未だにありません。